7月2日(日曜日)
土曜日の夜、携帯に友人より電話があった、「お前明日は例の沢に行くのか?」ウン!
「止せヨ、余りテコ入れし過ぎると自分の釣りがつまらなくなるぞ」と
「俺が久し振りに行って来るから好きな所へ行ってこいヨ」と。
嬉しい忠告に気持ちも楽に成った、仲間の方からメールでも同様の文で促されていたのです。
自分で提示した問題でしたので責任ある態度を取らなければいけないと思っていたのですが、
気負わず、焦らずに長い目で臨む事にしました。
日曜日早朝3時半起床、少しノンビリですが行き先に先行者がまず居無いと判断し出かけました。
国道17号線を沼田市に向け出発、途中綾戸ダムを過ぎると利根川の水面に川霧が発生していた、
それが国道に流れとても幻想的な光景でした、気温19度、天候は曇り模様です。
現地に5時半着、既に先行者の車が駐車して有りましたが、多分下流域の釣り人と思われます。
支度を整え歩き始めました、30分も歩いたら異様な苦しさに戻る事を決意、少し戻った所で
「良いのかい、苦しいからこその桃源峡なのでは」と悪魔の囁き!
気持ちを切り替えて又歩きはじめました、今回こんな事を3度も繰り返しようやく目的の渓へ
到着致しました。
迎えてくれた、大きなカタツムリも山奥ならではでしょうか。
既に8時半を廻っていました、入渓場所を丹念に探しましたが獣道も見付かりません、
それではと思い切って流れの方向に向かって笹の生えた崖を下りました、
下ったと言うか滑り落ちたが正解のようです。
「お迎えのカタツムリ君」 「滑り落ちての入渓!」
今日は3.6ズーム、0.8フロロ、8号岩魚鉤、70cm通し、3B、餌ブドウ&毛鉤で臨みました。
渓に立つと川霧で靄っています、少し怖いです、いつもより辺りのざわつきが気に成りますが、それも竿を出すと
そんな弱気も自然と薄れていきました、薮沢好きなこの私にはたまらない渓相です、
早速に狭い沢に振り込んで見ました。
「川霧が早朝は凄いです」 「結構なサイズにニンマリ!」
ウ〜ン!見事なレギュラーサイズです、釣り上がる程に少しづつサイズアップして行きます、
普通は逆なのですが。
「沢通しも厳しいです」 「レギュラーサイズ」
暫く釣り上がって行くと靄も晴れ幾分辺りを見渡せる余裕も出てきましたが、
流石の私にも難度の高い薮沢です。
「ここは厳しかったです」 「その甲斐あって」
恐らく誰かが入っていると思いますが、痕跡は見当たりません、ポイント全てに綺麗な源流岩魚が
居付いています。
「結構難度が高いです」 「良い色をしています」
こんな釣果は滅多に味わう事も無いですが、23cm前後がレギュラーサイズでした、こんな小さな薮沢で
良型の連続ヒットは珍しい事です。
「まさに薮沢!」 「それでもポイントには居ました」
「好きですネー、こんな場所」 「渋い岩魚です」
昼近くには持ってきた餌も無くなり、いよいよ酒楽てんからのYAMAさんに頂いた毛鉤の出番です、
半信半疑で流した毛鉤に岩魚が飛び付いてきます、成る程このシーンに皆さん魅了されているのだなと
感心したりもしましたが、合わせが上手く行かず空中分解が続きます、錘を加え沈めて流した瞬間に目印が右往左往しています、
強烈な引きにまたもや尺上を想像してしまいました、慣れない毛鉤ですので奴さん任せにしたのです、暫く引きを堪能して
タモに取り込みましたが今日一番の27cm、それも見事な源流岩魚でした。
少し飲まれていますが、深い傷を負わせる事無く放つ事が出来ました、YAMAさん毛鉤ありがとう。
「毛鉤に錘を付けて沈めました」 「源流岩魚に見惚れます」
既に源頭部近くと思っていたら、左足に異様な清涼感!そろそろとは思っていましたが、今回も早かった!
またもや浸水です、毎年の交換は厳しいものが有りますが、これも消耗品毎回きちっとメンテはしていても
出向く場所が普通では無い所、致し方有りませんネ。
「沢に注ぐ滝」 「源頭部間近」
100%の満足度と来期の再会を岩魚達に願い納竿です。
こんな素晴らしい渓に出掛けられた我が身を褒め、何時までも変わらない自然を祈り帰路に着きました。
途中、てっちゃん撮りをして遊んで帰りました。
「沢通しで戻ります」 「通称てっちゃん撮り!」